ABOUTピッチ概要
株式会社QuantumCoreの秋吉です。
今、あらゆるものにAI関連技術が入ってきています。画像認識だったり、音声認識だったり、言語を扱う自然言語処理だったり。そのためAI関連スタートアップは絶好調。しかし今の技術ではまだAI化できない領域があります。
ビックデータ×バッチ処理(上図左下)とは深層学習(ディープラーニング)が強い分野。GoogleやFacebookといったビックプレイヤーがいます。ビッグデータ×リアルタイム学習(上図右下)はデータ分析型で、Amazonやトレジャーデータが強い領域です。少数データ×バッチ処理(上図左上)は、旧来型のシステムが中心。
しかしながら、リアルタイム学習×少数データ(上図右上)の領域に関してはまだビックプレイヤーがおらず、QuantumCoreはそこにチャレンジしています。
たとえば深層学習では次のようなことができません。
・前提知識のない会議
・その場で学習データをとらなくてはいけない自己学習のロボットアーム制御
・自動走行時の未知の物体の網羅
この問題を解決するためにQuantumCoreは、世界でもまだほとんどの人が扱えない特殊な技術「リザーバコンピューティング」を用いています。
リザーバコンピューティングは「誰でも」「いろんな場所で」「簡単に」という特徴をもっています。とくに「簡単に」という意味では、チューニング不要、少量学習データでよい、GPUが不要。Qoreシリーズとしてサービス化しており、現在特許申請中です。
WebAPIである「WebQore」、エッジデバイスである「EdgeQore」をプロダクトはすでに公開済みで、これから社会実装をしていこうという段階です。
Qoreを使った事例を紹介します。まず音声のみから瞬時に話者を特定するという実験です。270件しか音声データがない状況で、深層学習ですと92%の正答率ですが、それに対しQoreは正答率99%。学習速度の面でも深層学習ではGPUを使って120秒かかるものが、QoreはCPUで1.8秒で済みました。
続いてベッドに加速度センサーをつけて、人間の呼吸や心音からどのような姿勢で寝ているのかということを判別するタスクです。正答率は深層学習92%に対してQoreは98%。学習速度についても深層学習900秒に対してQoreはたった1.7秒という結果でした。
APIの公開後、多数のトップ企業からさまざまな案件の相談を受けており、現在有料でプロジェクトが何個か進んでいます。これらを契機として、一気にライセンス案件を増やしていきたいと考えています。
ボードメンバーはCEO秋吉、CTO長島、研究担当であるCROは三浦が担当しています。また技術顧問にはリザーバコンピューティングの世界的な第一人者である池上先生が就任しています。
以上です。ご清聴有り難うございました。