皆さんこんばんは。株式会社シロップの大久保です。現在3歳のコーギー、コルクと一緒に暮らしています。彼は生まれつき足が内股という理由だけでペットショップの流通から漏れ、0円の価値になっていました。コーギーにはお姉ちゃんがいたのですが、彼女は健康で問題がないと判断され、30万円で販売されていました。コルクは幸運にも私のもとに来てくれましたが、さまざまな理由で飼い主が見付からず、命が奪われる動物は1日に120匹もいます。

このように、私は命の考え方が人間とペットで大きく違うことに大きな疑問を感じてきました。人と共に生きる社会をつくる」というミッションを掲げ起業しています。メンバー全員が犬や猫と暮らす飼い主だったり、社外取締役として獣医師がおり、会社にはペットに関する専門的な知見が揃っています。

現在日本では、犬や猫が2000万匹も飼われています。これは15歳未満の子供の数を上回る数字です。ペットにかけるお金も年々増加。1年で48万円も費やしており、5年間で45％も増加しています。このような状況下で市場規模は1.5兆円と堅調に増加。ペット業界外からの市場参入も増えていて、非常に大きなポテンシャルが広がっています。

市場拡大の背景はペットの家族化です。これは国内に限らず世界的なトレンド。つまり晩婚化や少子高齢化の反面で、ペット需要が増加しているのです。

このようなトレンドの中で運営している、シロップの事業について説明させてください。私たちは、ペットの揺りかごから墓場まで、ペットライフのインフラを作っている会社です。

まずペットを迎える窓口として、保護犬猫のオンラインペットマッチングサービス「OMUSUBI（オムスビ）」を運営しています。次に、育てる窓口である「PETOKOTO（ペトコト）」。しつけや病気からレジャーや暮らしまで、ペットライフを豊かにする情報を発信しているメディアです。特長はペットの専門家が執筆から入る、クオリティーの高いコンテンツが揃っています。

今後は、これまでの3年間で蓄積してきた情報データとペットのデータをもとにパーソナライズな提案をしていきます。犬や猫だけでも100種類以上いるペットは、育て方がそれぞれ異なるため、パーソナライズのニーズが大きいのです。いわばペットライフのコンシェルジュサービスを目指します。最初に取り組むのは、ドッグフードです。

今までのペットフードはカリカリのドライフードで、保存料も入ってて成分が不透明で、私自身コルクにこのフードを食べさせていいのかなと、ずっと疑問を持っていました。「PETOKOTO」の読者にもアンケートを取ったのですが、やはり同じ悩みや疑問をフードに持っている方々がたくさんいます。

ペットフードは約3500億円の市場なのですが、その内高品質なフード市場は800億円。3年で15％も成長しており、飼い主自身の栄養への意識が変化している現れだと考えています。

そこで私たちは全く新しい概念の、犬のためのペットフードを提供します。それが愛犬のためのオーダーメードフレッシュフード、「PETOKOTO FOODS」です。2019年7月にリリースして、すぐに申し込みが殺到。すでに黒字化が見込めるユーザ数にお申し込み頂いています。特長は大きく3つ、「人間も食べられる新鮮なフード」「オーダーメイド」「サブスプリクション」です。

まずは「人間も食べられる新鮮なフード」。世界的に栄養学で有名なニュージーランドの獣医師と契約し、レシピには新鮮な国産食材のみを使用。人間の食べ物と同じ工場で製造して冷凍で配送するため、いつでも新鮮な状態でペットに与えていただけます。

次に「オーダーメイド」。体重などのデータをもとに、独自のアルゴリズムで適切なカロリー量を計算するため、肥満のリスクも防げます。

最後に「サブスクリプション」。自動配送で購入の手間も省けるため、フードがなくなる心配はありません。価格は１日300円からで、高品質な適正価格で提供します。

今後はアレルギーや病気向けのフード、おやつなどの食に加え、フードボウルやおもちゃなどの関連商材を展開していく予定です。

国内だけでなく、急成長しているアジア、東南アジアにも早期に展開を計画。将来的にはペットのデータを蓄積し、ペットライフのインフラを目指します。ご清聴ありがとうございました。