ABOUTピッチ概要
株式会社ラントリップの大森と申します。ラントリップは「もっと自由に、楽しく走れる世界へ」というビジョンを掲げて活動しているスタートアップです。
私は学生時代に箱根駅伝に出場した経験があるのですが、その結果「もう二度と走りたくない」と心から思い、数年間一歩も走らない生活を送っていました。
しかし大人になってから走ってみると、タイムや順位など数字の更新だけでなく、「走る行為そのもの」が人生をポジティブに、豊かにしてくれることに初めて気付かされ、ランナーに数字以外のモチベーションを提供したいと思って起業しました。
現在ラントリップはランナー専用SNS「Runtrip」を運営しています。会員数は約9万人、ダウンロード数は約13万件ほど(2020年6月現在)。自身のランニングログを写真、スタンプ、テキストと一緒に投稿すると、他のランナーから「Nice Run!」と称賛してもらえるという、ランナー特化型Instagramのようなサービスです。
2019年にこのSNS機能をリリースしたところ、1年で月間30万PVから740万PVへと成長しました。一度ログを投稿してくれたユーザーの約8割が継続して投稿しており、高い粘着性があるのも特徴です。
ユーザーは1回当たり平均11キロ、週に2.1回ほどランニングしており、Runtripを通じて月間2.5億歩ほど運動が生まれています。これを医療費抑制額に置き換えると、現在1500万円以上の社会的価値をもたらしているのです。
さらにRuntrip会員ならカフェで荷物を預かってもらえたり、温浴施設を割引で利用できたり、イベントに参加できたりと、さまざまなオフラインの体験も提供しています。
昨今は健康増進型の生命保険や自治体による健康ポイント制度の登場など、健康でいると経済的なメリットが享受できる時代です。そのため時と場所を選ばずに運動を楽しめるランニングが非常に人気で、国内だけでもこの10年で400万人ほどランニング人口が増えています。
一方でミレニアル層を中心として、ランナーのモチベーションが多様化しており、速くなるためではなく、ライフスタイルやコミュニケーションの一部としてランニングを楽しむファンラン属性、非競技志向のランナーが増加中です。
ランニングのアプリはいくつも存在していますが、これらは速くなるためのトレーニングをサポートする計測アプリで、数字の向上に役立ってきました。しかし拡大傾向にあるファンランナーを対象にした領域では、まだ目立ったプレーヤーが出てきておりません。Runtripはこのポジションを獲得したいと考えています。
ビジネスモデルは複数のマネタイズポイントを作って、コアユーザーになるほどLTVが高まっていく仕組みを構築中です。2018年から広告事業を立ち上げ、最近はeコマース領域にも着手。広告事業ではスポーツメーカーだけでなく、航空会社や保険会社、地方自治体、飲料・食品メーカーなど幅広い領域のクライアントと取引があります。
物販の方も2020年2月から強化中。アプリのコミュニティ内でユーザー自らが購入商品を投稿してくれるため、バイラルで認知が拡大している状況です。アフィリエイトの売上げも向上していて、Runtripの紹介で月650足以上のランニングシューズが購入されている状況でございます。
新型コロナウイルスの影響もあって、今まさに世界規模でランナー人口が増加しています。この人たちがいつまでも走り続けられるように、数字だけに依存しない、もっと自由に楽しく走れる世界をつくりたいと思っています。ご清聴いただきありがとうございました。