ABOUTピッチ概要
千里眼株式会社の渡部です。プライバシーを守るAIカメラ「JUSTICEYE(ジャスティスアイ)」について説明します。(編注:監視カメラソリューション全体がJUSTICEYEで、その技術を使ったAIカメラがJUSTICE CAMER)。
従来の防犯監視カメラは人が監視するように設計されていますが、JUSTICEYEでは監視作業を全てAIに委ね、あえて人がその映像を見られないようにしました。千里眼はこのAIカメラ事業を1000万台規模で成長させたいと思っています。
AIカメラには多様なニーズがありますが、プライバシー侵害で設置できない場所が非常に多いことが課題です。だったらプライバシーを守るAIカメラを生み出そうと思い、JUSTICEYEを開発しました。
JUSTICEYEは、個人情報保護シールに代わるような「モザイク技術」「暗号化技術」など6つの測定技術によってプライバシー問題を解決。もし人間が映像を見る場合も、「プライバシーコントロール・プロトコル」に沿って閲覧するルールを定め、プライバシー保護を徹底しています。
現在の開発体制は深センと東京にあり、AIカメラは深センでOEM生産中です。深センの開発拠点は中国大手家電メーカー・Xiaomi(シャオミ)に製品を提供しているほど品質が高く、クラウドソリューション開発・クラウドAIアプリ開発の分野で、Alibaba(アリババ)の支援を受けることも決まっています。
JUSTICEYEのモザイク技術は特許出願中の技術で、AIが骨格ラインをアルゴリズム判定し、最適なモザイクをピンポイントでかけることが可能です。またモザイクの付け外しや、クライアントのニーズに合わせたモザイク部位の細かい設定もできます。
AIカメラは不審者を自動察知して録画するだけでなく、ナイトモードへの自動切替も可能です。ある幼稚園では500台規模、あるホテルでは数万台規模の導入がすでに決定しており、販売代理店も続々と名乗りを上げている状態です。
JUSTICEYEの市場は、巨大施設を顧客とするSECOMやALSOKとは若干ずれており、オフィスや学校、店舗など、警備員ではなくAIカメラに監視を委ねたい顧客をターゲットにしています。またAIカメラ単体で販売するのではなく、「カメラを無料提供するクラウドサービス」にし、圧倒的な優位性を確立しました。
プライバシーが確保されることにより、トイレや高級マンション、プールや、テーマパークなど、新たなブルーオーシャンが開拓される可能性があります。
防犯カメラはその性質上、一度契約すると5年から10年ほどの長期契約になりやすいので、ライフタイムバリューの観点から非常に優れています。AIカメラ1台が約20万円稼ぐと、粗利益率は約50%。この粗利をAI開発に投資していきます。
防犯・監視カメラ市場は国内だけで3.5兆円ほど。オリンピックによる防犯カメラ特需が期待でき、プライバシー市場やAIへの置き換え市場とも関わりがあります。中国では2022年に6.5億台の防犯カメラが設置される予定です。対して日本はまだ500万台程度しか設置されていないので、もし1億台まで成長するとしたら20倍の成長余力があります。
千里眼は「カメラの投資期」「プライバシー保護の成長期」「回収期・AIによる無人化」という3段階の成長戦略を立てました。分かりやすくいうと、今までの「カメラと警備員」のモデルを、「カメラとAI」に置き換えて新しい市場を作り上げ、ディスラプションを起こします。
プライバシーはGAFAも注目する最も重要な技術のひとつです。日本ではプライバシーに対する政策や技術、法律、無人化、AIなどが遅れているので、千里眼はここにフォーカスしたいと思います。
JUSTICEYEは単なるAIカメラではなく、未来のAI社会のインフラ事業です。AI社会の安心と安全を提供し、プライバシーを守る信頼のブランドに成長します。以上です。ありがとうございました。