ABOUTピッチ概要
スポーツ産業のデジタル基盤を構築する、株式会社スポーニアのプレゼンを始めます。
現在、新型コロナウイルス感染症の影響で、スポーツビジネスは大打撃を受けています。チケットやグッズ・飲食販売などで得られるはずの収益が大幅に縮小し、あるサッカークラブの無観客試合による損失は、1試合当たり1.2億円にも上る計算です。
さらに2021年度、スポーツクラブや選手個人のスポンサー契約の更新が、大きな焦点になっています。サッカーやバスケットボールなどのプロリーグに所属するクラブでは、その売上の50%以上がスポンサー収入によって賄われています。
このスポンサー収入は、スタジアムやマスメディアでの露出が前提です。しかしスタジアムでの露出が不安定になり、マスメディアの報道も縮小傾向の中で、露出の価値を訴求できるかが問題になっています。
今後はデジタルメディアでの広告価値を含めて、SNSでの露出をしっかりと訴求していく必要がありますです。そこでスポーニアは、スポーツ産業のデジタル基盤を構築することで、この問題の解決を提案しています。
スポンサー獲得支援ツール「DS-Port」は、YouTubeやSNSのデータを連携させ選手の広告価値を可視化し、その広告枠を企業とマッチングするプラットフォームです。
例えばスポーニアでは、あるラグビー選手を支援しています。DS-Portと彼のSNSやYouTubeを連携すると、SNSでのパワーや競技歴、実績、ルックスなどのパーソナリティを総合して、年間のスポンサード価値が金額で表示されます。それを1投稿当たりの金額に換算し、営業時のデータとして使えるのです。
DS-Portの画面には、企業が募集している案件の内容や条件などが一覧で表示されます。この内容を読みスポーツ選手・マネジメントが「興味がある」というボタンを押せば、マッチングされる仕組みになっています。
現在スポーツマネジメント会社にご意見をもらいながら、DS-Portの検証を進行中です。検証は、デジタルメディアの育成、スポンサーへの営業、スポンサー企画の実施という3つのステップで行っています。
スポーツ業界はデジタル活用が進んでいない傾向があるので、SaaSを提供するだけでは活用が進みません。そこでクラブや選手をプロジェクト型で支援しながら、すべての業務フローをDS-Portに落とし込んでいます。
例えば、あるスポーツマネジメント企業には60名のアスリートが在籍していて、選手データの管理が課題でした。そこでDS-Portに全選手のデータを一覧管理できる機能を実装しています。
ラグビー選手の営業マネージャーからは、「選手は営業用に個人サイトの制作ニーズがある」という声を受け、ポートフォリオ機能を作成。営業には紙の資料を持っていくことが多いため、選手のPDFレポートが簡単に出力できる機能も搭載しました。
またスポーニアは、サンフレッチェ広島のYouTube運用を支援していますが、DS-Portで計測したYouTubeデータを営業に活用してもらうことで、番組のスポンサーをついただたくこともでき、デジタルメディアがスポンサー獲得に貢献できる可能性が見えてきています。
DS-Portのターゲットは、スポンサードの顕在的なニーズのある1000団体のスポーツクラブ、4000名のプロアスリート、そしてスポンサーとなる企業です。特に地方クラブのスポンサーになりうる地方企業にリーチしていきます。
現在のキャッシュポイントは、DS-Portの月額利用費や、コンサル型の支援サービスのマッチング手数料です。今後は今のサービスを入り口として、スポーツイベントのチケット販売やグッズ販売まで一貫して行えるような基盤を構築して全てのスポーツビジネスのキャッシュポイントにデジタル基盤で統合します。
スポーツスポンサーシップ市場は、約7000億円規模の市場です。しかしその大部分は、トップコンテンツであるオリンピック選手やスター選手に偏っています。ゆくゆくは現在スポンサードのついていないアマチュア層にもデジタル基盤を提供して、、スポーツを続ける人々が影響力に応じた対価を得られる新しいスポーツ経済圏を作っていきます。ご清聴ありがとうございました。