ABOUTピッチ概要
株式会社SandBoxの菊地と申します。本日はよろしくお願いします。脳機能の解明によってヒトの可能性を広げていこうとしている、脳科学のスタートアップです。
SandBoxは私を中心に、AIやシステム開発に強みを持つCTO、脳科学とAIの産業応用に豊富な知見を持つ研究機関のメンバー、リサーチと事業開発に強みを持つBizDevのメンバー等で構成されております。
SandBoxがフォーカスしているのは、食品や消費財メーカーが抱えている、商品パッケージの採用過程における課題です。商品パッケージは、商品のコンセプトが決まったらデザインを20~30案作り、絞り込みを行って定性調査をするという流れですが、ここに大きな課題が2つあります。
まずは定量的な判断がしにくいという点ですです。多くのメーカー担当者曰く、忖度等のバイアスがかかりやすく、「いいパッケージデザインだ」と言われても、どの程度のレベルでいいと感じているのか分からないという問題があるそうです。
次に試行回数が少ないという課題。定性調査には基本的に、200万円~300万円という費用と1~2か月の期間が必要になります。デジタルではいくらでもABテストが可能ですが、リアルでは多くの試行を行うことが難しく、本当にいいパッケージなのか判断しにくいのです。
SandBoxではパッケージの課題に対して、脳波による感情分析「ノウミーリサーチ」、視線推定AI「ノウミーマップ」を展開しています。
ノウミーリサーチは専用のデバイスを頭に装着することで、高感度や興味・ストレス等、人の様々な状態が計測可能。そのデータを元に、パッケージ改善に繋げていくサービスです。
ノウミーマップは、SandBoxがこれまで培ってきたヒトの脳活動や視線データを学習して制作したサービスです。分析したい商品パッケージの輝度や色等の情報から、人の視線や注意がどの場所に向き、どのような感情を抱くのかが推定。検証対象をアップロードしていただくだけで、ヒートマップで結果が表示されます。
商品パッケージのデータさえあれば結果が推測できるため、特別な機材を用意したり、商品モニターの方を集めたりする必要はなくなります。よって時間と費用を圧倒的に削減できるのです。
SandBoxはこれまで商品パッケージに限らず、香りや音といった様々な人間の状態を取得してきました。そこで培ったデータを元に、商品パッケージ分析SaaSとして展開し、スケールさせていく予定です。今後はAパターン・Bパターン、どちらのパッケージがより売上げが高くなるのかという予測まで踏み込もうと考えています。
ノウミーシリーズは顧客企業様からも好評いただいており、初めての取り組みでも成果に繋がるという点で特に評価をいただきました。脳波や視線推定AIは商品モニターによるバイアスに強く、言語化の能力にも左右されません。
今後はSandBoxのコア技術である視線推定と脳波をベースに、アナログな意思決定をサポートしていきます。将来はヒトの能力拡張という部分で、どのような情報を与えたら人間は集中ができ、ストレスが緩和されるのかなどヒトの可能性をエンパワーメントするような世界観に繋げていくつもりです。以上です、ありがとうございました。