ABOUTピッチ概要
株式会社NappsTechnologiesの榎本です。モバイルアプリやWebアプリをデザインデータから自動生成し、プロダクトを使った仮説検証を高速化するプラットフォーム「Magic Instractions」を運営しています。
DXに欠かせないモバイルアプリやWebアプリケーションの開発作業は非常に煩雑で、多くの時間と多額の費用がかかります。一般的なアプリを開発する際の流れを簡単にご説明しましょう。
まずユーザーインタビューやアンケート等のアイディエーションを実施。プロダクトの責任者であるプロダクトオーナーに加えて、情報整理のスペシャリストであるUXデザイナーが作業をリードします。次にUXデザイナーがアイディエーションの結果を元にデザインモックを作成。この作業にはオンラインでコラボレーションできるツール「Figma」が使われることが多く、プロダクトオーナーはリアルタイムな進捗確認・判断が可能です。
最後にデザインモックを元に開発作業が行われます。開発作業はデータベース設計やAPI開発という裏側のシステムから始まるため、プロダクトオーナーは作業が完了するまで仕上がりを確認できません。にも関わらずプロダクトオーナーはブラックボックスの中で判断を迫られます。
例えばエンジニアから「商品APIで価格を変更すると過去履歴の価格も変更されてしまう。データベースの設計を見直すためにアプリリリースを1週間延ばしてほしい」という報告があったとします。しかし開発知識のないプロダクトオーナーはどう判断していいかわかりません。その結果、リリース前日に全く実装がされていないという、嘘のような本当の話は少なくありません。
そんなブラックボックス化されたプロダクト開発を透明化し、プロダクトを使った仮説検証を高速化する仮説検証プラットフォームが、Magic Instractionsです。Figmaのデザインデータを元にアプリを自動生成し、ノーコードでアプリ開発をすることで、UXデザイナーとプロダクトオーナーだけでプロダクトを使った仮説検証が始められます。
実際の操作手順を説明しましょう。まず初めに、デザインモックで作成したFigmaのURLをコピーし、Magic Instractionsに貼り付けます。するとたった30秒で、Figmaのデザインデータを元にアプリが自動作成されるのです。
デザイン側では構築困難なデータベースも、リンクさせたいエリアを選択してリンク先のテーブル名を入力するだけで、Magic Instractionsが自動作成。作成されたデータベースはGoogle スプレッドシートで閲覧可能です。
さらにFigma上で四角形や線で表現されるテキスト入力欄やボタンは、Magic Instractionsでコンポーネント種類を変更すると、実際に入力できるテキストフィールドに変更できます。ボタンをクリックした時のプッシュ通知や決済手段は、豊富なプラグインから選択。Magic Instractionsを使うと、数か月必要だった開発作業が、デザイナーとプロダクトオーナーだけで最短1日で完了するのです。
Magic Instractionsのビジネスモデルは、デザイナーから月額で利用料金をいただくSaaSモデルに加えて、ソフトウェアのマーケットプレイスを予定しています。代替わりをきっかけに自社アセットを生かした新規事業を企画する中小企業オーナーやスタートアップ、大企業の新規事業など、プロダクトを必要としている人とMagic Instractionsを使えるデザイナーをつなぎ、開発料の10%をいただく見込みです。
またデザイナー自身がMagic Instractionsでポートフォリオを出品し、その類似アプリを発注すれば、欲しいアプリと成果物のミスマッチが起こりにくくなります。さらにクラウドソーシングで問題になりやすい、デザイナーの音信不通に関しても、Magic Instractionsが他のデザイナーを紹介することで解決。バーチャルSIerとしての役割も担う予定です。
今後は優秀なフリーランス集団を形成することで富士通やNECを超えるSIerとなり、ソフトウェア内製比率の高いグローバルマーケットで各会社のソフトウェア開発に導入されるマストアイテムになることを目指します。
私、榎本はこれまで多くのスタートアップのシード期の立ち上げをサポートしてきました。UXデザイナーの吉岡泰之は、ノーコードツール・STUDIOのプラチナパートナーとして多数のSTUDIO製サイトを手掛け、Magic Instractionsを使ったアプリ納品を計画しています。
以上、仮説検証を高速化するMagic Instractionsでした。