ABOUTピッチ概要
Nishika株式会社の山下と申します。よろしくお願いいたします。Nishikaはデータ分析コンペティションを核としながら、ハイエンドのAI開発とAI人材の流動化を実現する企業です。2030年には約40万人に達するという日本のAI人材不足を解決し、企業のAI導入を促進することをミッションとしています。2019年5月の創業で、現在3期目。これからグロースしていこうというステージです。
私は新卒入社以来、野村総研でコンサルを担当しておりまして、共同創業者の松田裕之とも一緒に働いていました。彼はその後日本アイ・ビー・エムに転職し、そこでデータサイエンティストを経験しております。Nishikaはこの2人で創業した会社です。
そんなnishikaが提供するサービス「Nishika」は、データサイエンティストとAIソリューションやAI人材が不足している企業を結び付けるプラットフォーム。プラットフォーム内では、AIコンペを通じた機械学習モデルの開発、コンペで腕を磨くAI人材の供給、AIの研修という3つを提供しております。
この中のAIコンペは、ユーザーであるデータサイエンティストが数百人、多いケースで700人ほどにご参加いただき、それぞれがAIによる予測の精度を競い合うものです。このコンペによって制作された最高精度のAIモデルを企業に提供しています。
AIコンペの流れは次の通り。まずホストとなるクライアント企業からいただいたデータを、ユーザーにお題と共に渡して、例えば「11か月分の売上データを元に、12か月目の売上を予測せよ」といったお題を出します。
ユーザーは分析結果の投稿と検証を実施。分析結果を投稿すると各自の予測精度とランクが表示されますので、それを見て自分のモデルをブラッシュアップしていきます。ランキングによって競争が起こり、コンペ全体の精度が上がっていくのです。そして最終的に優勝した方のAIモデルをクライアントが獲得し、上位入賞者には賞金をお出しするという仕組みになっています。
このようなコンペをこれまで毎月開催してきました。例えば、判例文をデータベース化して提供しているTKC様とは、判例文の個人情報をAIで自動把握し、マスキングするモデルを開発。中古買取のブランディア様とは、中古商品を高精度でレコメンドするモデルを開発しました。こうしたコンペによって、ユーザー数を増加させています。
ユーザーの特徴は、まず平均年齢31歳と若いところ。そしてかなりレベルの高い方が、自身のスキルアップやキャリアアップを目的に参加されているところです。
今後は、こういったトップクラスのユーザーに転職・副業両面でスカウトが出せるダイレクトリクルーティングサービスも展開していきます。
ユーザー増のペースはここ半年でかなり加速し、累積では6000人以上ものユーザーがコンペに参加しました(編注:2021年9月時点)。参加企業も大手企業から中堅AIベンダー、スタートアップまで幅広く、AI人材・データサイエンティストを必要とする多くの企業にご利用いただいております。
今後の戦略としては、コンペによるAI開発をクライアントに提供しながら、コンペを通じてユーザーを集客。それをマネタイズしていくという独自のエコシステムを確立していくのが1つ。あとはAI導入のバリューチェーンとして、モデル開発や実装等も含めて深耕していきたいと考えています。ありがとうございます。