ABOUTピッチ概要
皆さん、はじめまして。株式会社D’Artsの髙野です。よろしくお願いします。VRコミックに特化した配信プラットフォーム「ハッチポットVR」を開発しています。
私はサーバーからクライアントまで開発できるフルスタックのエンジニアです。2017年にVRライブを行う株式会社VARKを代表の加藤卓也さんと共に創業し、CTOとして着任しました。VR開発の中で「VRが流行るためにはキラーコンテンツが必要。そのためには費用が必要、でも費用を集めるためにはVRが流行らないといけない」と堂々巡りの話をよく耳にしており、この問題を解決したくてハッチポットVRを開発しました。
実際にVRを体験された方の中で、『東京クロノス』に興味があってVRゴーグルを買ったけれど、クリアしてから使っていないという方は多いのではないでしょうか? またアクションゲームやシューティングゲームではなく物語系VRを楽しみたいのに、SteamやOculusにはそういったゲームがなく、不満を抱えている方もいると思います。
D’Artsが狙っているのは、まさにそんな物語系VRが好きなユーザー層です。世界のVRコンテンツ市場は4200億円と言われていますが、4000億円規模の国内電子コミック市場と重なる部分に、新しく「VR版Webコミック市場」を作ろうと考えています。ハッチポットVRには数十〜数百種類のコンテンツを掲載。自分好みの物語系VRコンテンツが必ず見つかるようなサービスに成長させます。
ここで問題になるのは、先ほどの開発ジレンマです。どんな物語がユーザーに受けるのか、ホラーなのか、ミステリー、コメディーもしくは恋愛なのか。この検証に長い時間と多くの予算をかけるのは非常に難しい。さらに何十〜何百というタイトルをどうやって作っていくのか。その問題を解決するために、ハッチポットVRにVRコミック開発サポートツールも実装します。
これは「AIが脚本を演じる」というコンセプトでつくられたツールです。日本語で脚本の柱書きやセリフ等を書くと、自然言語解析によってプログラムに変換し、そのままVRコンテンツを制作します。さらに登場キャラクター自身が取るべき行動を脚本から考え、自分から歩いたり走ったりもするのです。
ハッチポットVRはD’Artsと契約したクリエーターに無償で提供。ツールを販売するようなビジネスではなく、クリエーターとD’Artsとが漫画家と出版社のような関係性になって、一緒にコンテンツを作っていく体制を目指します。
コンテンツは手軽に遊べるよう1話5分程の短編を連載形式で掲載。ユーザーは待てば無料で見られて、すぐに次を遊びたいときは課金するフリーミアムモデルです。1話ずつ配信するので、不人気タイトルは連載を中止し、人気タイトルにリソース集中できます。また人気の傾向を分析して、タイトルの成功確率を上げることも可能です。
人気作はハッチポットVR上でクラウドファンディングを実施して開発資金を獲得し、ハイエンドとしてリメイクしてOculus等で販売していきます。週刊誌の連載漫画を単行本化や映画化するイメージです。
以上です、ありがとうございました。