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DXER株式会社の向井です。突然ですが「情シス」という職種の役割が大きく変わろうとしているのはご存知でしょうか。新型コロナの影響で国内企業1社あたりのSaaS利用数は、約8.7個になりました。しかしこれはアメリカにおける5年前の水準であり、今後はSaaS大国・アメリカの80という数字に到達する可能性が非常に高いと考えられます。
しかしSaaSが急増したことによって新しいセキュリティリスクが発生しているのも事実です。最近では楽天グループでセールスフォースの設定不備により、個人情報が約148万件も流出する事件が起きました。このような背景から、企業が求める情シスの役割が大きく変化しているのです。
今の情シスに求められるのは、プログラミングや課題解決能力、セキュリティ等。すなわちコーポレートエンジニアとしての役割です。しかしながらコーポレートエンジニアは日本で圧倒的に不足しており、定着率の低い人材が多くを占めています。この課題に対して、プロダクトとサービスの両面から解決していきます。
まずはサービスである「シスクルシェアリング」。副業・フリーランス人材を活用し、専任のコーポレートエンジニアがいない企業の課題を解決するサービスです。
既存プレーヤーとの差別化できる点は、副業やクラウドワーカーを用いることで、低コストで品質の高いサービスを提供できること。またシスクルシェアリングが利用されるほど、社内のシステム構成や課題の優先度等の支援に活用できるノウハウが蓄積されます。この支援ノウハウデータを用いれば、コーポレートエンジニアとして駆け出しの人材でも優れた案件支援を実現できるのです。
次にプロダクトである「シスクル」をご紹介させていただきます。情シス担当者がたびたび悩まされるのが、人事マスター不在問題。業務とツールが分断され、何が正しい人事データなのか情報シスが把握的できないのです。シスクルはこの問題を、部門横断型の入退社タスク管理によって解決します。
次に機能における競合他社との比較です。データの入り口となる入退社管理機能を備えているのはシスクルのみ。私たちはこの機能で1企業当たり月額数万円の課金、人事マスター機能を正式リリースした際には、1ID毎の課金を予定しております。すでに有力スタートアップのβ版正式導入も決定。IT企業だけでなく大手食品会社等のリードも獲得できております。
専任のコーポレートエンジニアがいない企業にはシスクルシェアリングで、専任がいる場合にはシスクルでアプローチ。タッチポイントを増やし、まずは両サービスを導入するポテンシャルが高い顧客セグメントに特化してARPUを高めます。
年内はシスクルシェアリングで初期ターゲット顧客の開拓を進め、2022年はシスクルの入退社管理機能をリリースし導入シェアを拡大。2023年以降はエンタープライズ企業への機能拡充と、ID課金の開始を予定しております。市場規模はシェアリング事業だけで2370億円ほど。最終的にシスクルがカバーできる市場は、9.1兆円規模と考えております。
今後の成長戦略です。まず私たちはセキュリティと業務効率化からエントリーし、次に上場関連で必要なISMS、JSOC対応に進出。将来的には情シス業務の全てをカバーするプロダクトになるのが展望です。
この情シスという領域は、ホリゾンタルSaaSとして空いている最後の領域だと考えております。「情シス領域ではシスクル」という圧倒的なブランドを築き上げ、SMBからエンタープライズまでをカバーし、国内380万社全て顧客対象になるモデルを構築します。
最後にDXERのチームを紹介させてください。創業者である私はHubSpot日本支社の黎明期でカスタマーサクセスに参画、日本チームを立ち上げました。主力メンバーの中には、エウレカやヤプリなどの急成長スタートアップで、コーポレートIT部門を立ち上げした者もおります。以上、ご清聴ありがとうございました。