ABOUTピッチ概要
holos株式会社の川口です。よろしくお願いします。2018年10月に起業し、お寺に泊まる宿坊専用の宿泊予約サイトを開発し、訪日客に向けて販売していました。その後、三重県の旅館経営会社と業務提携し、旅館運営を始めまています。その後、鹿児島県霧島市の高級旅館と業務提携し、同じく旅館運営をしてきました。
今は「エコロッジ」という新しいホテルの概念を日本に広めるべく、自社でホテルブランドを立ち上げようと活動しています。エコロッジは、日本の観光のラグジュアリーを物質的高級から精神的上質に変えていくことが出来ると考えています。
エコロッジは世界に既にある宿泊形態の1つです。アフリカのサファリキャンプから派生したもので、2000年代にエコツーリズムが流行した時に、エコロッジというカテゴリが注目されるようになりました。
世界にあるエコロッジには、大きく4つの共通点があります。1つ目は、自然と調和するロケーションに存在すること。2つ目は、エコロッジの目的がそこにある自然環境や地域文化の保全であること。3つ目は、環境への負荷削減を追求していること。4つ目は、エコロッジで提供される商品やサービスがその地域にあるものでできていることです。
海外にはエコロッジの格付機関がいくつかありますが、それらに掲載されているエコロッジ70軒分の宿泊代金を調べてみたところ、平均の宿泊代金は1名1泊あたり10万円でした。日本国内旅行の観光を目的とした宿泊平均単価が9,600円(2019年時点)であることを踏まえると、エコロッジは高単価となっていることがわかります。
一方、日本国内にはエコロッジが圧倒的に少なく、エコロッジ格付機関にも登録がありません。そこで我々は、自社ホテルブランドを立ち上げ、エコロッジを日本で広めていきます。まずは鹿児島県でエコロッジを始めようと活動しているところです。
日本で今一番エコロッジ格付機関に近いと言われているリゾートホテルが鹿児島県にあり、そのオーナー社長から学んだことは、リーダーの「スピリット」の必要性です。資本と市場と経済合理的経営があれば成功できるものではないところにエコロッジの魅力があります。持続的な活動をただやっていたとしてもお客様は宿泊してくれません。同時にホテルとしての魅力を新しいラグジュアリーの形で磨き続けなければならないのです。
ホテル事業再生分野で星野リゾートがなぜここまで大きなブランドに育ったのか。その一つの要因として運営特化型戦略があると考えています。当時ゴールドマン・サックスが、まだ無名だった星野社長を見抜き、ゴールドマン・サックスは所有に徹底し、星野リゾートは運営に特化できたことが短期間でここまでのブランドに育てられた大きな要因であると思います。同様にエコロッジも、中期的に運営特化型戦略で拡大していきたいと考えています。
どんな人でも物理的な場所で生きています。お金はその場所の中で人々が豊かに生きるためのツールだったはずですが、今世の中は、我々にとっての場所である自然をお金に変えるために破壊しているというおかしなバランスだと思っています。エコロッジは、お金を自然に変えていける新しい考え方のホテルで、ホスピタリティは今行きすぎた経済システムを元のバランスに戻すことが出来る力があると信じています。以上です。ありがとうございました。