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native.の川本です、よろしくお願いします。
native.はインドで占いをベースにしたデートアプリの開発を進めています。「占い」と「デートアプリ」なんて、いかにも怪しい組み合わせだと思った方もいるかもしれません。
インドの20〜30代の人口は4.7億人。この世代は従来のお見合い結婚から徐々に自由恋愛にシフトしており、デートアプリのニーズが高まっています。さらにインドは占い大国。95%のカップルが婚前に占いをして結婚するという、かなり珍しいマーケットです。また私は趣味で10年ほど占い師をやっており、延べ600名の恋愛相談を受けてきた経験もあります。
デートアプリ「native.」のペルソナイメージは上図のような、都市部に住み、20代中盤以降で、一定の可処分所得がある女性です。特に自分の物差しや価値観がしっかりしており、自立した考えを持つ女性がターゲットとなります。
一般のデートアプリにおいて、このような女性は、マッチング相手との価値観・フィーリングを重要視するため、なかなか2回目以降のデートに移行しないという課題がありました。native.はこの課題を「占い」を皮切りに解決します。
ところでインドには「IKIGAI」という概念が浸透しています。これは、何が好きで、何が得意で、何が必要とされ、何がお金になるのかを掛け合わせた考え方です。
インド人は、結婚、就職、学校選びの人生の重要な意思決定を親に決められることも多く、人生の主導権を取り戻す上で、日本の「IKIGAI」という概念は、理想郷に近く、深く刺さり浸透している状況です。native.はIKIGAIも上手くサービスに活用していきます。
native.での占い結果をそのまま出力すると、上図左側のようなものになります。しかしこのままでは理解できる人は多くありません。そこでnative.は独自に「IKIGAI Graph」を考案し、インド人にもある程度、視認性・拡張性が高く、理解しやすいコンテンツに変換しました。
2023年4月現在、native.はデートアプリのMVPを作成中です。生年月日を入力すると、自分のIKIGAI Graphが作成され、それをベースに自動でマッチングされます。従来の外見によるマッチングアプリとは異なり、IKIGAI Graphをベースにした、その人の内面や価値観といった本質的要素を踏まえたマッチングです。
マッチングしたら、男性側には相手女性のIKIGAI Graphが共有され、女性のIKIGAI Graphを元にした質問例など、初めての会話に困らないようなアドバイスが届きます。そのアドバイスを元に15分のオンラインコールが可能です。15分のオンラインコールのうち、10分が経過すると初めて双方の顔が見れるような仕様を考えています。
初期のビジネスモデルはシンプルに、男性側からのマネタイズと広告収入です。
さらに女性ユーザー獲得のため、2つの施策を講じています。1つはYouTubeチャンネル。20代の若い婚活に悩む女性などを招待して、占いを切り口に徹底的に毒舌で分析していくというコンテンツを提供しています。
2つ目はIKIGAI Graphのミームコンテンツ化。IKIGAI Graphを無料でたくさん作ってもらうことによって、SNS上での認知を上げていき、IKIGAI Graphのインバウンド数を増やしていく考えです。
native.は、TinderやBumbleのようなハイパーカジュアルアプリ、またはお見合いアプリではなく、日本のpairsのような婚活・恋活アプリのポジショニングをとっていきたいと考えています。
今後の戦略としては、鍵となるユニットエコノミスを成立させるために、前述したオウンドメディアによるユーザー獲得コストの低減を図りつつ、占い、ビジネス(採用、配置、営業等)、結婚式等の隣接領域に染み出していきながら、異なる市場獲得によりユーザーあたりの生涯価値を高めていくライフアプリ構想を描いております。
native.は、「速い x 浅い x オペレーション」の現行のアプリから脱却し、「スロー x 深い x ロマンチック」な恋愛の本来あるべき姿に、アップデートできればと考えております。
少しでもご興味をお持ちいただけた方はお話しの機会をいただけますと幸いです。以上、native.でした。ありがとうございました。