ABOUTピッチ概要
以下はMonthly Pitch当日の、スタートアップによるピッチのダイジェストです。
株式会社エディアンドの副田です。エディアンドは、テクノロジーを使って医療教育機関の課題解決を目指している会社です。
医療系の大学・短大・専門学校では、医師が教員を兼任しますが、近年、医師不足や役割の多様化によって教育の負荷が非常に高まっています。「臨床」と「研究」に「教育」という仕事が加わるため、臨床と研究の時間が極めて少なくなっていることが、医療教育機関の課題となっているのです。
上図右側は、文部科学省発表の研究・教育時間の推移ですが、研究にかける時間が減少していることがわかります。2024年4月の労働基準法の改正により、時間外労働が制限されるため、研究にかけられる時間はさらに少なくなるでしょう。
また、上図は医療教育機関の医師・教員の1日を可視化したものです。日中業務以外では、講義準備や研究、作問業務(課題・定期試験等)に多くの時間を割いていることがわかります。こういった講義準備・研究・作問業務は、医療教育機関では時間外に行っている先生が多いのが現状です。
定期試験の問題作成は、内製している場合もあれば外注している場合もあります。ある歯科大学の場合、内製では年間約5,000万円、外注では約9,000万円(1問あたりの外注費用30,000円×平均問題数年間3,000問)もの費用を支払って問題を作成しているのです。
そこでエディアンドは約3年という時間をかけ、AIが試験問題を自動生成する歯科医師作問業務サポートサービス「EQIO」を開発しました。
EQIOは3秒で100個の問題を作成できるサービスで、医師・教員の業務効率を改善することはもちろん、学生にとっても過去問題以外の多様な問題に触れられるというメリットを生み出します。
EQIOは既に複数の歯科大学で稼働。企業にも導入を控えています。問い合わせ数も増加しており、トラクションは順調に伸びています。
また将来的にはEQIOは、歯学から医学、薬学へと対応範囲を広げていこうとしています。
医師は国家試験が終わっても、臨床研修、さらに後期専門医研修と、生涯資格を取得しなければなりません。しかしその学習方法はコンテンツが点在しており統一化されたプラットフォームはないのが現状です。
そこでエディアンドは、プロダクトの範囲を臨床研修や後期専門医研修へと拡張し、医療における総合コンテンツプラットフォームを作成することを考えています。
まずは大学のユーザーを獲得し、その大学の学生が医療従事者になった暁には臨床研修や後期専門医研修でも使ってもらえるようにし、ユーザーの定着を図っていきたいと考えています。
以上です、ありがとうございました。