ABOUTピッチ概要
以下はMonthly Pitch当日の、スタートアップによるピッチのダイジェストです。
はじめまして、株式会社CHAOSRUの内藤です。私は学生時代から今に至るまで、一貫してXR領域のクリエイター・技術者として活動してきました。会社員時代は博物館や美術館向けのVR化事業に携わり、独立後はメタバースやXR、CG制作などの受託制作に従事。いちクリエイターとして海外の映画祭に出品したり、トークセッションに参加したり、自分のIPをライセンスとして販売して上海でテーマパークを開業したりもしています。
さて私は現在、クリエイティブ業界の大きな時代の変化を強く感じています。大規模プロダクションの時代は終わりつつあり、クリエイターコミュニティが主役の時代が到来。こうした時代の流れにフィットするフレームワークを提供するため、いちクリエイターではなく、起業家として活動する道を選びました。
現在開発しているのは、3D版のCanvaである、ブラウザベースのクリエイティブツール「CHAOSKETCH」です。これを使えばユーザーは、リッチなライブ映像や企業向けのイベント映像、キャラクターを使った動画などを簡単に制作できるようになります。将来的にはVR/AR、ゲームテンプレートの制作も視野に入れており、2024年8月現在、β版公開に向けて開発を進めています。
3DCGやVFXという分野は非常に学習難易度が高く、私でもゼロから作品は作れません。とはいえ、私はこれまで色んな裏技を駆使しながら作品を制作してきました。そんな私が開拓してきたレシピを詰め込んだのが、このCHAOSKETCHです。
CHAOSKETCHでは簡単なUI/UXを心がけています。テンプレートやアセットを用意してそれをカスタマイズできるようにし、2Dと3Dを組み合わせたインターフェースを用意しました。また、3DCGに自分でペイントしながら独自のキャラクターを作ったり、レゴブロックのようにオブジェクトを作れるような機能も開発。ワークフローの中には生成AIの組み込を予定しており、これらがウェブブラウザ上で動かせるようになります。クリエイションをする上で最も難しいのはコンセプトや世界観をつくることですが、こういったものの制作も「STYLE」としてサポートしていきます。
クリエイティブソフトウェアの世界市場は現在約7兆円で、表現的にも文化的にも、まだまだ開拓の余地があるジャンルです。CHAOSKETCHの初期ターゲットはクリエイティブスタジオやグローバルのフリーランサー・クリエイターたちで、将来的にはイラストレーターや、自分でブランドを運営するクリエイターにも広げていきたいと考えています。
マネタイズはサブスクを中心としながら、いくつかのビジネスモデルを組み合わせていくことを想定。チームの強みは、なんといっても私自身がクリエイターであり、技術者であり、ユーザーであることであることです。クリエイターでありながらツール作りのほうに回る人はそもそも珍しいですが、それゆえ独自の視点を提供していけるという自信をもっています。
昨今、生成AIが市場の話題をさらっていますが、私はワンクリックでできる安っぽいクリエイションには否定的です。人を感動させるということはとてもドラマチックなことで、この分野には作る喜びが必要だと私は考えています。先端技術を使いながら、クリエイターのツボを押さえた次世代のワークフローを作れるのは私しかいません。以上です、ありがとうございました。