ABOUTピッチ概要
以下はMonthly Pitch当日の、スタートアップによるピッチのダイジェストです。
株式会社Pit-Step代表の御前(みさき)です。我々は生成AIを搭載したインタラクティブなPCゲームをグローバルに展開するゲームスタジオを運営しています。
株式会社ポケットペアが開発した『Palworld』が世界を席巻しているように、今、PCゲームは非常に大きなビジネスとなっています。とはいえ「PCゲームを開発するためには多額の開発・マーケティング費用がかかるのがネック」と感じる方もいらっしゃるかと思います。しかしPit-Stepは「ジャンル選定」「高速開発」「低コストでのマーケティング」をPCゲーム開発における勝ち筋と捉えることで、費用の懸念を克服できると考えています。
まずはジャンル選定です。Pit-Stepでは最初のターゲットとして「ローグライク」という比較的ニッチなジャンルを選びました。ユーザー視点での理由は、プレイ方法が理解しやすいことやリプレイ率が高いこと。開発者視点での理由は、テンプレート化しやすいことや、アセットの流用がしやすいことなどが挙げられます。
ローグライクの市場は年々大きくなっており、現在約3兆円とされているグローバル市場は、2030年に8兆円を超える見込みです。Andreessen Horowitz (アンドリーセン・ホロウィッツ)も「10億ドルのローグライク」と題した記事を公開したり、生成AIとローグライクを組み合わせたゲームを開発するスタジオに投資していたりと、世界的に注目されています。
次に、高速なゲーム開発です。私たちは生成AIの知見・ナレッジをもとに、企画からデバッグまで生成AIツールをフルに活用。これにより、我々は1週間以内でゲームのプロトタイプを制作することに成功しました。
最後に、低コストでのマーケティングです。端的に言うと、Steamと呼ばれるPCゲームのマーケットプレイス上で、ウィッシュリスト(事前登録)を獲得して早期アクセス版に集客。他のゲーム配信プラットフォームからも動画転載がされやすいTikTokを用いてゲームの拡散も図ります。実際、AI-NPCと音声で会話を行うRPGゲームを開発しているサンフランシスコのゲームスタートアップは、広告費ゼロで1億回以上のゲーム動画の再生を達成しました。AIと会話を行うことで「WTFモーメント」を生んだのです。
これら3つの勝ち筋を踏まえてPit-Stepが現在制作しているゲームが、AI-NPCを搭載したローグライクアクションゲーム「NINJA CATS」です。音声で指示を出すことで、チームメイトであるAI-NPCが動くという仕組みになっています。高速プロトタイピングにより、ローグライク部分(プロトタイプ)の開発はすでに終了しており、今後は音声会話AIをチューニングすることでSNSでのバイラルを狙っていきます。初期はSteamというゲームプラットフォームでの買い切り販売を予定していますが、長期的にはGaaS(Games-as-a-Service)といわれる『フォートナイト』や『Minecraft』に代表されるようなプラットフォーム型のゲームに成長させていきたいと考えています。
私たちは「エンタメとテクノロジーの掛け算で、日本を、世界を、最高に”おもろい”場所に」していくことをビジョンに、これからもイノベーティブなゲームを創っていきます。以上です、ありがとうございました。