ABOUTピッチ概要
「価値ある資源を、現代の暮らしへ」をミッションに掲げる、株式会社TRINUS代表取締役の佐藤です。
TRINSUでは、これまでたくさんの地域資源を活用して商品を開発してきました。そんな中、この2年で最も注力している資源が「枝」です。
日本には古来、生け花を通じて季節の「枝もの」を暮らしに飾る文化がありました。(このピッチをしている)ここ高知にも七立栗(ななたてぐり)など独自の枝ものが存在しています。しかし生け花文化が衰退し、枝は今や埋もれた資源になりつつあります。
TRINUSは、長持ちで扱いやすく、暮らしに季節を取り込こめる枝ものを通じて、日本文化に再び四季を愛でる文化を取り戻したいと考えています。そこで弊社がリリースしたのが「SiKiTO」というブランドです。第一弾として、枝ものを飾る専用花器「EDA VASE」を発売しました。枝ものを気軽・手軽に取り入れられる点が評価され、大ヒット商品となっています。
花器が売れるにつれ、多くのお客さまから「肝心の大きな枝ものがなかなか売っていない」「枝ものは持って帰るのが大変」という声が届くようになりました。そこでSiKiTOでは「枝もの定期便」という、季節の枝ものを自宅に届けるサブスクサービスを開始。これまで順調にユーザーを伸ばしてきました。お客さまからは「お花に比べて長持ちする」「近くに売っていないので助かる」といった声が届いています。EDA VASEと枝もの定期便をセットで購入するお客さまが多く、しかも初回の購入時で獲得コストを回収し、2回目から利益が出る水準となっております。定期便の法人向けプランも計画中です。
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枝もの定期便の需要開拓のために様々な取り組みを行っております。その一つがInstagramにおけるお客さまのご自宅に届いた様子の紹介。これによりSiKiTOのInstagramやLINEのフォロワーがどんどん増加しています。今後はラインナップを拡充して幅広い顧客層へのリーチし、持ち前の商品開発力を活かし、様々なグッズや花瓶などを開発していく予定です。
2024年9月には千葉・幕張に「SiKiTO CAFE」をオープンしました。枝ものをリアルに感じられるカフェで、季節の枝ものをあちこちに飾って四季の移ろいを感じられるような空間です。フードメニューも充実していて、口コミサイトでも高い評価を得ています。D2Cのショーケースとしてこれだけ大規模なカフェを出店するのは珍しいかもしれませんが、ショーケースとしてコストを払っているわけではなく、事業として利益を生みつつSiKiTOのファンを増やしていく施策です。
供給を確保するための取り組みも進めています。全国の農家や産地、森林を回ってパイプラインを強化し、地方の森林組合と提携することで、林業の過程で捨てられた枝を出荷していただき、枝もの定期便に活用するという取り組みも開始しました。これまで捨てられていた枝ものを販売してもらっているため、林業従事者の新たな収益源にもなっています。
また地方自治体と連携協定を締結し、耕作放棄地を開墾して枝ものを植えていくという取り組みも開始しました。こうして全国から集めた枝ものは、TRINSUの倉庫に集まり丁寧に水揚げ・梱包をして全国のお客さまにお届け。こうしたありとあらゆる手段を講じることで「枝ものといえばSiKiTO」という圧倒的なカテゴリーリーダーになれています。
今後は枝もの以外の自然資源も活用することで、さらなるアップサイドを狙っていきます。既存のお客さま、EC、SNS、そしてカフェといった顧客接点を通じて、新しく開発した商品をどんどん届けていく予定です。
四季を愛でる日本の文化を取り戻し、森林資源に価値を見いだし、地域に新たな雇用を生む。植林や森林管理を通じて持続的な暮らしをつくっていく。こうした取り組みを進めていきますので、ぜひご支援のほどよろしくお願いします。ご清聴ありがとうございました。