ABOUTピッチ概要
以下はMonthly Pitch当日の、スタートアップによるピッチのダイジェストです。
こんばんは。ジーニアルテクノロジーの阿部川です。
トヨタ自動車は売上高が約42兆円あり、これは数千万件の取引から構成されています。会計監査ではこの膨大な売上データに対して、膨大な監査手続を実施しなければなりません。
とはいえ、ほとんどの手続きは会社からもらった書類を読んでまとめたり、書類同士を突き合わせたりするだけの単純作業です。しかしこの作業量は年々増加。過去10年間で2割ほど時間が増えたというデータもあります。私も監査法人時代、この作業のために何日も終電で帰るという生活を続けていました。こんな状況に嫌気が差し、会計士が監査業務から離れており、監査難民問題が発生しています。
このように会計監査の現場では、高単価な人材が定型的な単純作業のために時間を浪費し、それに起因して様々な問題を引き起こしているのです。私たちはこの問題を「ジーニアルAI」で解決します。
ジーニアルAIは、AIを駆使して書類整理と書類チェックを自動化し、監査と会計を自動化するDXサービスです。上図に記載されている機能を使い、コスト削減や品質向上を実現することで、ジーニアルAIのユーザー企業はより付加価値の高いサービスに集中できます。
ジーニアルAIはExcelにインストールして利用するサービスです。書類をドラッグ&ドロップするだけでExcelファイルを取り込めます。突合条件を設定して実行すると一致するデータをハイライト。従来は人が書類とエクセルのセルを目視で照合していましたが、ジーニアルAIを使えば瞬時に照合できます。また、紙をスキャンしたデータからもマウス操作だけでテキストを転記できますし、セルと書類とが相互参照されるので、レビューする際も便利です。書類上のテーブルデータも行と列の構造を保ったままExcelへ転記できるので、従来非常に時間がかかっていた入力作業を効率化できます。
またジーニアルAIは生成AIを使った機能も搭載していて、読み取りたい書類を選択してデータ抽出を実行すると、生成AIがバラバラのフォーマットの書類から欲しいデータを読み取ってくれます。同様に、契約書や議事録等からも必要なデータを抽出可能です。この生成AIは会計知識を学習済みですので、簡単な判断も行えます。また外国語の書類の気になる箇所を選択して、17カ国語への翻訳も可能。このようにジーニアルAIを利用すれば、監査の効率化と品質向上に繋げられるのです。
監査法人の有償契約も着実に増えています。会計監査業界には準大手法人が4社あり、その内3社が有償契約またはPoC中です。新興監査法人にも導入が進んでいます。事業会社にも有償契約が増えており、大手上場会社でも採用が進んできました。ある会社では、数日かかっていた作業が1時間で済むようになるという成果も出ています。
ジーニアルAIは、監査AI市場が1,000億円と見込まれる日本市場から攻めているものの、4兆円と見込まれる世界市場を目指していく算段です。
今後、会計業界がAI化していく中で、ジーニアルAIはグローバルスタンダードのAI会計監査ツールになっていきます。ご清聴ありがとうございました。