ABOUTピッチ概要
以下はMonthly Pitch当日の、スタートアップによるピッチのダイジェストです。
車両配置の最適化を通じて移動のハードルを下げる。Pathfinderの小野﨑です。移動のハードルを下げてできた余裕で、大切な人とのぬくもりをもっと感じてほしいと考えています。
近い将来、シームレスな移動の体験を実現するMaaSが実現するでしょう。移動をするに際して、現在は個別でバラバラに色々な手段を手配していると思いますが、これがすべて一括でできるようになるはずです。とはいえ現状はまだその世界観には到達できていません。カタレンがこの状況を解決する初手として開発したのが、片道レンタカーサービス「カタレン」です。
今までも乗り捨てのレンタカーはありました。しかしこれは返却コストが非常に高いのです。普通に借りて同じ場所に返すのは1万円なのに、乗り捨てだと4万円もかかってしまいます。これは車庫法により、車両を1カ月以内に同じ場所に戻す必要があり、そのための費用がかかってしまうからです。この状況をカタレンは解決します。
例えば、ある車両が東京から京都に移動したとしましょう。我々はそのタイミングで、京都から東京に行きたい人をマッチングします。つまり、レンタカー会社に返却したい車や移動させたい車を我々が集め、カタレンのユーザーに安く貸し出すわけです。これにより、今まではコストをかけて空の車を運んでいたものが、新たな価値に転換できたことになります。これで利用者・レンタカー会社・カタレンは三方良し。この3社マッチングのビジネスモデルは特許も取得しています。
カタレンを利用するレンタカー会社は、車の稼働率を上げられ、その結果売上げも上がります。また2拠点間で車が行き来するだけなら車の台数は変化しませんが、複数の店舗の在庫をリアルタイムで連携することで、余っている店舗から不足している店舗への車の移動を可能とし、これにより各店舗の車両保有台数を減らせるようになるでしょう。省資源化にも貢献して、機会損失の発生も抑制し、少ない台数で多くのお客さまの需要を充たせるはずです。
カタレンは東名阪と首都圏からスタートし、現在は地方にもサービスを拡大。具体的なユースケースとしては、ファミリー旅行やグループ旅行、同じ飛行機に乗る方々の空港までの移動、バンドマンのツアー移動、Jリーグサポーターのサッカー場までの相乗りなどが挙げられます。3月には引越し用途でも多くの利用がありました。
今後は移動データを貯めていき、オペレーションのAI化により配置の自動最適化をしていきます。新たなセグメントとしてインバウンドにも対応予定です。
とはいえ、我々が本気で狙っているのは、先述したMaaSです。鉄道や飛行機、バスなど、様々なモビリティに我々のテクノロジーを投入できるはずで、現在は布石を打っています。いずれは社会に欠かせない配置の最適化インフラになっていくつもりです。
移動のハードルを下げ、大切な人とのぬくもりを目指す、Pathfinderでした。ありがとうございました。