ABOUTピッチ概要
以下はMonthly Pitch当日の、スタートアップによるピッチのダイジェストです。

カップルの関係性向上の領域でグローバルに挑戦する、株式会社すきだよです。よろしくお願いいたします。
現在、日本では3分に1組が離婚、6割以上が夫婦関係の悪化を経験しています。何もしなければ年月とともに関係性の質は低下してしまうのです。
ではどうすれば良いのでしょうか? 多くの研究で、上手くいっているカップルほど、お互いを知る努力や話し合いをしていることが明らかになっています。しかし現代のカップルや夫婦は忙しく、大事なことほど話せないものです。感謝や思いやりからする行動も、なかなか継続しません。カウンセリングは1回あたり1万〜3万円と高額で、些細な口論では使えません。LINEなどの既存チャットは事務連絡になりがち。つまり、カップルの関係性をサポートする仕組みは十分に整備されていないのです。
そんな中、グローバルではカップルテックが注目を集めています。日本ではまだ馴染みがありませんが、世界では急成長。その市場規模は57億ドル、年次成長率は12.5%となっています。
すきだよでは、カップルテックという言葉がない時代からこの領域に挑戦してきました。最初に開発したのは「ふたり会議」。その名の通り、セックスや不妊治療、転職や家事分担など、カップルが話しづらいテーマをアプリが提示し、カップルの価値観をすり合わせ。ユーザーからは「関係性が変わった」「初めて深い話し合いができた」という声が届いています。
しかし、私は絶望していました。インタビューをすると、ユーザーのほとんどが学歴や年収が高い「パワーカップル」で、我々は関係性向上に意識が高いカップルしか救えていなかったからです。より多くの方が利用しやすくなるよう、関係性向上へのハードルを下げる必要がありました。そうして開発したのが「Riamo」です。

Riamoに登録したカップルには、毎日仲が深まる質問が届きます。取り入れたい健康習慣や疲れている際にしてほしいことなど、事務連絡だけだったカップルがお互いのことを見つめ直す会話を習慣化できるようにしました。2人で一緒にやりたいことを実現する機能や、AIが2人の関係性を分析・振り返る機能も搭載。記念日やおでかけの提案をAIがしてくれたり、深い話し合いをAIがサポートしてくれたりする機能も搭載予定です。β版はZ世代を中心に利用されており、遠距離のカップルや付き合いたてのカップル、共働きの夫婦など幅広いカップルにも利用いただいています。
さて、この事業最大の壁は熱量の非対称性です。関係性を維持する行動において、概ね女性は積極的である一方、男性は回避的なことが多くの研究でわかっています。

私たちはキャラクターやゲーミフィケーション要素を取り入れ、男女とも誘いやすく、楽しく継続できる仕組みを徹底的に研究しました。その結果、回避傾向が報告されている男性でも、Riamoでは男性がアプリを誘う割合が47%と非常に高まっています。男女を問わずユーザーからは高い評価をいただいており、リリースから4週間でレビュー件数は200件を超え、評価は4.7となっています。
私たちが目指すのはグローバルで、Day1から3カ国語に対応させ、リリースから2週間時点で35カ国で利用されています。マネタイズはカップル単位のサブスクと広告を計画しています。
私はアメリカに3年在住し、恋愛文化を研究してきました。カップルのコミュニケーションに関する書籍も出版しています。
良好な関係性は人生に大きなインパクトを与えます。関係性のウェルビーイングから社会を変えていくのが株式会社すきだよです。以上です、ご清聴ありがとうございました。



