株式会社ニューロープ

ファッションに特化したAI「#CBK scnnr」

代表者代表取締役 酒井 聡
住所東京都渋谷区桜丘町14-1 都築学園ハッチェリー渋谷
設立日2014年1月10日
登壇年月2023年2月(#67)
URLhttps://encyclopedia.cubki.jp/services/scnnr/

サービス概要

OVERVIEW

ニューロープ 代表取締役CEO 酒井聡

サービス概要:ファッションに特化したAIサービスを開発しているニューロープ。自社で運営してきたメディアなどを教師データとして、ファッションアイテムの639種類の色、柄、素材、シルエットなど色々な特徴を捉える画像認識AI「#CBK(カブキ)」を作り上げました。例えば、あるスナップで着用されたアイテムと似たアイテムをEC上から一瞬で見つけ出したり、あるアイテムと合うアイテムを提案する、自動で洋服のSEOをしてくれるといった機能を提供しています。

そんなニューロープが最も注力しているのがトレンド分析。コレクションやSNS、ECなどの画像からトレンドのデータベースを構築し、6カ月先のトレンド分析も行えます。

Monthly Pitch編集部はココに注目:日本で毎年処分されている洋服は13億着と言われています。これは生産されたアイテムのうちの1/3に相当する数字で、これだけの廃棄は、環境的にも企業の財務的にも好ましくありません。この課題をAIをもって解決するのが#CBKです。上で紹介したような事例をはじめ、様々な企業とアライアンスすることでファッションに関する多様な課題の解決を図っています。

また最近はファッションだけでなく、インテリアやコスメのデータの収集も始めているそう。強みの画像認識は言語に左右されにくいということもあって、東南アジアをはじめグローバル展開にも取り掛かっているようです。競合もいるものの「#CBKの強みは4年間のトレンドデータ蓄積と独自のデータソース構築」だと代表の酒井さんは語ります。

詳細:ファッション業界では、トレンドや需要予測を読み間違えることで、さまざまなムダが発生する。製造拠点では生産過剰や生産遅延、流通においては在庫過剰に伴う廃棄、店舗においては消費者の要望に応えられないことによる販売不振などだ。読み間違った場合、今シーズン売れなかったものを、次のシーズンで売ったり、別の場所に移動して売ったりする、という選択肢も現実的ではない。場所や時間を移動したとしても、売れないものは売れないからだ。

これまでファッショントレンドは、大手アパレルメーカーやファッション雑誌などが牽引してきたが、人々の嗜好が多様化し、社会の構成要素も複雑化していることから、トレンドを予測することは難しくなっている。そこで、ソーシャルメディアなどから収集したファッションに関する画像データ、実際のファッションアイテムの購買データなどを分析することにより、将来のトレンド予測の確度を上げることが重要になってくる。

この分野では、ロサンゼルスに本拠を置くFinesseが累積で1,620万米ドル(約21億円)を調達している。同社は画像から商品名、価格、ブランドなどの自動抽出や、商品をタグ付けするソフトウェア、消費者向け推奨エンジンなどを開発し、小売事業者やブランドに提供する。パリに本拠を置くHeuriechは、映像とデータの分析により、トレンド予測、製品開発、マーケティング、在庫管理などへの課題解決策を提供する。同社はこれまでに520万ユーロ(約7.4億円)を調達している。

出典: サイバーエージェント・キャピタル

ピッチダイジェスト

PITCH

  • ファッションに特化したAI「#CBK scnnr」

ニューロープの酒井です、よろしくお願いします。ニューロープはアパレルの専門家の知識やモデルのセンスを人力でデータ化してAIを構築し、このAIを元にしたサービスを様々な企業に提供しているベンチャー企業です。

まずはファッション業界の問題についてお話させてください。日本では毎年約10億着の服が販売されずに処分されていると言われています。これは作られた服の3分の1に相当する数字で、非常に大きな割合です。これだけ処分していると、販売している企業の収益性は低くなりますし、環境負荷の問題も発生します。これらの問題が発生している原因は多岐に渡り、少量多品種、商品量の多さ、チャネルの分散化、季節変動により2〜3週間で売り切らないという業界事情、極め付きが生産に6カ月程度の時間がかかるので商品を棚に並べる6カ月前には工場に発注しなければならない等の事情があります。このような問題を解決したいとニューロープは立ち上がりました。

では、具体的にはどうするのか。ニューロープが得意とするのは画像認識です。例えば上図のようなスナップについて、639種類の色、柄、素材、シルエット等の特徴を捉えることで、どんな洋服を着ているかをAIが瞬時に認識します。なぜこんなことができるのかというと、ニューロープは自社で大量の教師データをコツコツと人力で作り続けてきたからです。このAIを使って色々なプロダクトにそれを落とし込み、BtoBをメインにサービスを提供しています。

いくつか提供しているサービスを紹介します。例えば、ユーザーが自分の好きなインスタグラマーなどのスナップを投稿すると、そのインスタグラマーが着ているアイテムと似たものを一瞬で見つけ出す画像検索システムです。この技術をECの欠品対策にも応用しています。とあるモカ色のワンピースがEC上で売り切れている。そんなときに「この商品は在庫がないのですが、似たようなアイテムがありますよ」とレコメンドできるのです。「このトップスにはこういったボトムスや靴が合いますよ、一緒にいかがでしょうか」という提案もできます。またレコメンド最大手シルバーエッグ・テクノロジーとも連携し、自動でSEOをしてくれる機能も提供。電算システムとはサイネージを使った接客支援サービスもリリースしました。

今、ニューロープが最注力しているのがトレンド分析です。コレクションやSNS、ECなどから画像を引っ張ってきてトレンドのデータベースを構築しています。ここから現状のトレンド分析をしてデータ提供することはもちろん、6カ月先のトレンド予測も可能です。この精度は今72%程度まで上がってきました。

またイオンモールと事業提携し、日本全国の80モールに150台のカメラを設置し、エリアごとのトレンド分析も開始しています。リテールメディアが今後成長していくと言われていますが、そこに必要な最適化エンジンを提供しようという試みも進行しています。

さらに、ファッション以外にもこの仕組を応用しようと水平展開にも取り組んでおり、インテリアとコスメのデータも昨年から収集を始めました。

画像認識はあまり言語に左右されないということもあって、海外展開にも目を向けています。現在東南アジアの会社とコミュニケーションを取っており、現地展開を進めているところです。社内のメンバーも多国籍化しており、日本に来てもらってチームビルディングをしています。

以上です、ありがとうございました。

登壇者

SPEAKERS

株式会社ニューロープ 酒井 聡 氏

九州大学芸術工学部でアートとエンジニアリングを学ぶ。在学中、㈱メディアプラネットにてポスター制作等デザイン分野で活動。2009年、㈱マイナビに就職し、情報誌の編集、マーケ、広告、オペレーション構築、営業支援等に従事。同時期に中小企業診断士を取得し、複数企業をコンサル。2012年より㈱ランチェスターでウェブアプリ、スマホアプリの企画、デザイン、PMを勤めながら、スクールでプログラミングを学ぶ。2014年、㈱ニューロープ設立。トレンド分析、パーソナライズなどファッション×テクノロジーを掘って8年。インスタグラマー。2023年4月より国際ファッション専門職大学准教授就任。

一覧へ戻る

※情報は登壇時のものです。最新情報は企業HPなどからご確認ください。

ENTRY